KDS New Wave Story-9

KDS New Wave 第9話

CO2再生への挑戦

前回、カーボンニュートラルに向けた取り組みとして、CO2回収モジュールを紹介しました。
当社では次のステップとして、回収したCO2の再利用(カーボンリサイクル)に向けた取り組みにもチャレンジしています。

CO2の資源化

カーボンニュートラルを達成するためにはCO2排出量を削減することが重要ですが、排出量をゼロにすることは現状では難しく、このためカーボンリサイクルなどの技術を利用する必要があります。
カーボンリサイクルとはCO2排出量を低減させたうえで、それでも排出されるCO2を資源と捉え、炭素化合物に変換することでCO2排出量を実質プラスマイナスゼロにする考えです。その技術としては太陽光エネルギーで水を分解して生成したH2(水素)とCO2を合成し、有機化合物を生成する「人工光合成」、CO2の水素化による「メタノール合成」などが挙げられますが、当社ではCO2を原料にCH4(メタン)を生成する「メタネーション」に注目しています。

 

当社のチャレンジ

メタネーションとはH2とCO2および触媒を用いて加熱することでCH4を合成し、資源として利用することを目的とした技術です。
当社の考えるメタネーションは、CO2回収モジュールでCO2を回収し、メタンを合成するという構想です。さらにメタンの合成では現在保有する既存設備の再利用も検討し、初期費用の抑制につなげたいと考えています。現在はメタン合成に実験室レベルで取り組んでいますが、今後はスケールアップを進め、持続可能な社会の実現に向けた取り組みに注力してまいります。

サイクル メタン回収