世界最小・最薄*の差動出力水晶発振器(Arkh.3Gシリーズ)「DS1008JC/ DS1008JD/ DS1008JJ/ DS1008JK」の開発
この度、当社(社長 長谷川 宗平)は1008 サイズの差動出力水晶発振器「DS1008JC/ DS1008JD/ DS1008JJ/ DS1008JK」を開発し、7月よりサンプル出荷を開始いたしますのでお知らせします。
近年、モバイルネットワークやビックデータにより通信トラフィックが急増しており、光トランスポート装置においても様々な研究開発が進んでいます。その一つであるデジタルコヒーレント技術を支えるデバイスとして差動出力水晶発振器が求められるようになっています。このトランスポート装置で重視されている性能の一つが実装効率であり、それを実現するために個々のデバイスの小型化が求められています。しかしながら差動出力水晶発振器は7050サイズや5032サイズが主に流通しており、小型製品も当社が販売する2520サイズに留まっていました。この度開発した1008サイズは、従来製品に比べ圧倒的な小型化・薄型化を実現し、装置の実装効率向上に貢献します。
本製品は、当社独自技術により実現したArkh.3Gシリーズの一つとして開発しました。また、1.2Vで駆動する低電圧クロック用水晶発振器「DS1008JN」の開発も完了しており、今後もArkh.3Gシリーズのラインアップを拡充させ、水晶デバイスの新たな価値を創造してまいります。
なお、これらArkh.3Gシリーズは2019年7月17日(水)~19日(金)に青海展示棟で開催される「第2回5G/IoT通信展」の当社ブースにて展示いたします。
*2019年7月8日現在 当社調べ
- [特長]
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- 製品サイズ:1.0×0.8×0.29 mm max.
- HD-LVDS、HCSL、LVDS、LV-PECLの4種の差動デジタル信号に対応
- 電源電圧:+2.5V/+3.3V
- 低位相ノイズ
- 無逓倍出力
- [電気的特性]
機種名 | DS1008JC | DS1008JD | DS1008JJ | DS1008JK |
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Size(mm) | 1.0×0.8×0.29 max. | |||
出力周波数 | 156.25 MHz | |||
電源電圧 | +3.3V | +2.5V/ +3.3V | ||
出力仕様 | HD-LVDS | HCSL | LVDS | LV-PECL |
周波数許容偏差 | ±100×10-6 | |||
動作温度範囲 | -40~+85℃ |
その他仕様については、お問い合わせ下さい。
- [主な用途]
- 光ネットワーク機
- [外観図]
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- [用語の説明]
- ●Arkh.3Gシリーズ
- 小型化・薄型化・高信頼性を実現するため、導電性接着剤やセラミックパッケージ、リッド材を用いた従来製品とは異なる新しい構造を採用した水晶タイミングデバイス。
- ●差動出力水晶発振器
- コモンモードノイズ(共通して混入する雑音成分)を除去するために、2つの差動信号(電流の向きを反転した信号)を出力する水晶発振器。
- ●光トランスポート装置
- 光信号を用いてデータを転送する装置。
- ●デジタルコヒーレント技術
- 光の位相変調、かつ光の偏波を多重して送受信することで、伝送容量の増大を行う技術。
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